SASKIA LENAERTS
新しいアイデンティティを作り出すことはできるのか?

CSMメンズウェア修士号課程の学生であるレナ―ツは、ファッションを社会にインパクトを与えるツールとして活用したいと考えるデザイナーです。異なる文化の違い、そしてその共通点をアピールする彼女のコレクションからは、多様性が溢れる世界への悦びを感じることができます。ダンサーとしての修行も積んできたレナ―ツ。芸術への情熱、そして批判的思考をその駆動力とし、境界線を発見していきたいと熱心に活動を続けています。





TERRAスタイル

TERRAは、BIRKENSTOCKのルーツ、コルクフットベッドへ帰るというテーマで制作されました。自然に残る足跡をサンダルの形状に取り入れることで、レナ―ツは人類を支えている「足」の強さと美しさを賛美しています。





サスキア・レナ―ツのインタビュー

ファッションとアクティビズムを組み合わせることってできると思いますか?

絶対できると思う。ファッションと私たちの身なりって、一番最初に目につく視覚的表現だと思うの。 口を開いて言葉を言わなくても、ファッションって視覚的に自分を表現することができるでしょ。見ている方は何かを感じる。そのルックスや素材、組み合わせを通して、自分が着るものって何かの主張として使うことができるし、挑戦を提示するものになることもあると思うの。

あなたのデザインした作品は一種のマニフェストのようなものだと解釈していいでしょうか?もしそうなら、何を主張していますか?何に疑問を投げかけているのでしょう?

私の作品はマニフェストでもあるし、私自身の背景にある国境を越えた、多文化が混ざった遺産、そしてそこから生まれた私のライフスタイルを反映したものだと思う。私のゴールは、国境がない、異なる文化をそのまま受け入れることができる非暴力な世界なの。私の作品では、国境がないという事実から私自身が体験してきたポジティブなことを表現、アピールしてる。世界がこうなって欲しいっていうビジョンかな。 私のデザインで差別や偏見の壁を壊したいと思ってる。

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