Skip Button
この商品がカートに追加されました!

「品質はいつもその基盤になっている。」

ヨハネス・キング

ヨハネス・キング

BIRKENSTORY #3 ヨハネス・キング(53歳) - ジルト島のキング

ヨハネスは世界でも屈指のレストラン&ホテルを営む人物です。ジルト島にあるそのホテル、ゼルリングホフホテルで彼を訪問しました。

ヨハネスは世界でも屈指のレストラン&ホテルを営む人物です。ジルト島にあるそのホテル、ゼルリングホフホテルで彼を訪問しました。

キングが、「これはね、フランク・シェッツィング(ドイツの小説家)が僕のために描いてくれたイラストなんだ」、と彼自身の鼻を風刺的に描いたスケッチを見せてくれました。この有名な小説家にとってこのホテルは、何週間も泊まり、ベストセラーとなった『深海のYrr』を書き上げた場所であり、そのオーナーのヨハネスとは仲の良い友人でもあります。

キングの鼻は確かに大きいです。シェフにはいい鼻が必要なのですから、これが彼に成功をもたらしたのかもしれません。ジルト島のラントゥムにあるゼルリングホフはミシュランガイドの星に飾られた、世界でも屈指のレストラン&ホテルです。スターシェフのキングは13年間2つ星を守り続けています。

キングが、「これはね、フランク・シェッツィング(ドイツの小説家)が僕のために描いてくれたイラストなんだ」、と彼自身の鼻を風刺的に描いたスケッチを見せてくれました。この有名な小説家にとってこのホテルは、何週間も泊まり、ベストセラーとなった『深海のYrr』を書き上げた場所であり、そのオーナーのヨハネスとは仲の良い友人でもあります。

キングの鼻は確かに大きいです。シェフにはいい鼻が必要なのですから、これが彼に成功をもたらしたのかもしれません。ジルト島のラントゥムにあるゼルリングホフはミシュランガイドの星に飾られた、世界でも屈指のレストラン&ホテルです。スターシェフのキングは13年間2つ星を守り続けています。

「黒い森での子供時代はパラダイスだった」。

ヨハネス・キングの芸術的な料理を愉しみたいなら、好奇心と時間をたっぷりとってここを訪れてください。そして、ホテルに宿泊したいときは特に、お金もたっぷり用意しておいてください。一番お手頃なお部屋で450ユーロというのですから。その値段だけに、わらぶき屋根のカントリーハウス、目の前に広がる海、極上のお部屋、と大満足することができるはずです。しかもそこにあるレストランでは、世界でも屈指の料理人が美しい料理でお客様をお迎えしています。キングの料理は最上級の素材をシンプルに組み合わせ、洗練された、それでいて本物の味を体験させてくれます。

黒い森の農家で育ったキングの生い立ちを知れば、彼の料理の本質を理解することができるのかもしれません。彼は10人兄妹の末っ子。「黒い森での子供時代はパラダイスだった。野菜、果物、バター、バターミルクはみんなうちで作る当たり前のもので、蜂蜜も作ってたし、ウサギ、鶏、豚、牛もいたんだ。根菜を掘り出すのも、藁を集めるのも、自分たちでやっていたし、牛の世話はもちろん年中無休だよ。しかも、7歳の時から朝の5時半に起きて新聞配達もしてた。こうやって育ったから堅実になったんだろうね」。

ヨハネス・キングの芸術的な料理を愉しみたいなら、好奇心と時間をたっぷりとってここを訪れてください。そして、ホテルに宿泊したいときは特に、お金もたっぷり用意しておいてください。一番お手頃なお部屋で450ユーロというのですから。その値段だけに、わらぶき屋根のカントリーハウス、目の前に広がる海、極上のお部屋、と大満足することができるはずです。しかもそこにあるレストランでは、世界でも屈指の料理人が美しい料理でお客様をお迎えしています。キングの料理は最上級の素材をシンプルに組み合わせ、洗練された、それでいて本物の味を体験させてくれます。

黒い森の農家で育ったキングの生い立ちを知れば、彼の料理の本質を理解することができるのかもしれません。彼は10人兄妹の末っ子。「黒い森での子供時代はパラダイスだった。野菜、果物、バター、バターミルクはみんなうちで作る当たり前のもので、蜂蜜も作ってたし、ウサギ、鶏、豚、牛もいたんだ。根菜を掘り出すのも、藁を集めるのも、自分たちでやっていたし、牛の世話はもちろん年中無休だよ。しかも、7歳の時から朝の5時半に起きて新聞配達もしてた。こうやって育ったから堅実になったんだろうね」。

こんな子供時代が今のキングという人物を育てたのだろうと感じることができました。子供時代からはこんなストーリーも聴かせてくれました。年に2回行われる家畜の屠殺後、肉を塩漬けにし、ハムをスモークするために吊り下げる作業は、狭いスモークハウスに入れる一番小さい末っ子の彼の仕事だったとか。いつまでも忘れることのできない思い出のようです。「すごく大きな影響を受けたんだ。冷たい煙の臭いとか、塩漬けになった豚肉の臭いとか。だからお皿に乗ってそのお肉が出てくると、畏敬の念が強いんだよね、僕。生きているときに世話をしてきた動物を屠殺して、スモークハウスの中に吊り下げたわけだから。そんな経験から、食べ物はすごく大切なもので、捨てたりなんて絶対できませんよ」。

53歳になる彼は、地元で採れる食べ物以外のものは一切使用しません。そうはいっても、土地のものだからと言って品質がいいとは限らないとか。「農家の地質がよくなかったり、それに合わないジャガイモだったりすると、穫れたてでもおいしくないんだよね。だから、いつも品質にだけはすごくこだわっている」。そしてもう一つのこだわりは、『食のアイデンティティ』。内陸のバイエルン州ではエビのスープなんて飲みたくないし、ジルト島ではヴァイスヴルスト(バイエルン州の伝統的なソーセージ)なんて食べたくない、と言います。「その季節にその土地で採れるものが土地の食文化を作るんだと思う。僕にとってはそれが食のアイデンティティだね」。

こんな子供時代が今のキングという人物を育てたのだろうと感じることができました。子供時代からはこんなストーリーも聴かせてくれました。年に2回行われる家畜の屠殺後、肉を塩漬けにし、ハムをスモークするために吊り下げる作業は、狭いスモークハウスに入れる一番小さい末っ子の彼の仕事だったとか。いつまでも忘れることのできない思い出のようです。「すごく大きな影響を受けたんだ。冷たい煙の臭いとか、塩漬けになった豚肉の臭いとか。だからお皿に乗ってそのお肉が出てくると、畏敬の念が強いんだよね、僕。生きているときに世話をしてきた動物を屠殺して、スモークハウスの中に吊り下げたわけだから。そんな経験から、食べ物はすごく大切なもので、捨てたりなんて絶対できませんよ」。

53歳になる彼は、地元で採れる食べ物以外のものは一切使用しません。そうはいっても、土地のものだからと言って品質がいいとは限らないとか。「農家の地質がよくなかったり、それに合わないジャガイモだったりすると、穫れたてでもおいしくないんだよね。だから、いつも品質にだけはすごくこだわっている」。そしてもう一つのこだわりは、『食のアイデンティティ』。内陸のバイエルン州ではエビのスープなんて飲みたくないし、ジルト島ではヴァイスヴルスト(バイエルン州の伝統的なソーセージ)なんて食べたくない、と言います。「その季節にその土地で採れるものが土地の食文化を作るんだと思う。僕にとってはそれが食のアイデンティティだね」。

「何か新しいものを作るときは、これまでにあるものより優れたものじゃなければ意味がない。そうじゃないならやらないほうがいいよ」。

彼は、自身が作る一皿が、今どこにいて、どの季節なのかを教えてくれるものであって欲しいと願っています。クリエイティビティがそれによって制限されたりすることはありません。「その逆だと思う。土地の、季節のものを使うことはクリエイティビティを促すものだと思うし、ずっと健康的で、自然の、時間の流れを口にすることができる。季節の新鮮な食べ物は栄養価が一番高いんだし」、とキング。

彼が食材を選択するときには、適当に、などということは決してありません。野菜、果物、ハーブ類はホテルにある菜園からのものです。魚やシーフードは地域の漁師が獲って来たもの、または自分たちの船に乗って北海で吊ってきたものです。キングはハンブルグ(北ドイツ)より南で獲れる魚を使うことはありません。近海で獲れる魚は、高級レストランではあまりリクエストされないキッパ―、ガナード、レモンソールなどであるため、難しいチャレンジを要するものでもあります。

キングと彼の同僚ジャン・ピエール・バーナーの様子をキッチンで見学させてもらうと、その集中力と落ち着きには感心させられるものがあります。まるで外科医のような手際の良さで食材を素早くきれいにさばき、チームに穏やかに、そして正確に指示を出しています。自分自身の特徴って何ですか?と尋ねると、「自分が信じることを続けていける力。それに、仕事は楽しいからね。いまだに向上したい、新しいことにチャレンジしたいって強く感じているんだ。でも、品質はいつもその基盤になっている。何か新しいものを作るときは、これまでにあるものより優れたものじゃなければ意味がない。そうじゃないならやらないほうがいいよ」。

彼は、自身が作る一皿が、今どこにいて、どの季節なのかを教えてくれるものであって欲しいと願っています。クリエイティビティがそれによって制限されたりすることはありません。「その逆だと思う。土地の、季節のものを使うことはクリエイティビティを促すものだと思うし、ずっと健康的で、自然の、時間の流れを口にすることができる。季節の新鮮な食べ物は栄養価が一番高いんだし」、とキング。

彼が食材を選択するときには、適当に、などということは決してありません。野菜、果物、ハーブ類はホテルにある菜園からのものです。魚やシーフードは地域の漁師が獲って来たもの、または自分たちの船に乗って北海で吊ってきたものです。キングはハンブルグ(北ドイツ)より南で獲れる魚を使うことはありません。近海で獲れる魚は、高級レストランではあまりリクエストされないキッパ―、ガナード、レモンソールなどであるため、難しいチャレンジを要するものでもあります。

キングと彼の同僚ジャン・ピエール・バーナーの様子をキッチンで見学させてもらうと、その集中力と落ち着きには感心させられるものがあります。まるで外科医のような手際の良さで食材を素早くきれいにさばき、チームに穏やかに、そして正確に指示を出しています。自分自身の特徴って何ですか?と尋ねると、「自分が信じることを続けていける力。それに、仕事は楽しいからね。いまだに向上したい、新しいことにチャレンジしたいって強く感じているんだ。でも、品質はいつもその基盤になっている。何か新しいものを作るときは、これまでにあるものより優れたものじゃなければ意味がない。そうじゃないならやらないほうがいいよ」。

修業時代から、彼にとってBirkenstockは「究極の厨房靴」だった、と言います。「でも、高かったんだよね。だから、履いてる人ってちょっと格好良かった。だから憧れたものだよ。僕もいつかはあれを履いて仕事したいな、ってね」。修業が終わった後、キングは初めてのBirkenstockを手に入れたと言います。

持っている中でも一番のお気に入りはKay。「もう30年以上Birkenstock履いているんだ。僕にとっては心地良さって大切なんだ。足はいたわってあげなくちゃならないと思う。人生でずっとその上に立っているわけなんだから」。 ちなみに、ゼルリングとはジルト島の古い方言であり、この方言を話せる人は700人の島民だけだと言います。ゼルリングホフとは「フリーセンホフ、フリースラント地方の農家」という意味です。

修業時代から、彼にとってBirkenstockは「究極の厨房靴」だった、と言います。「でも、高かったんだよね。だから、履いてる人ってちょっと格好良かった。だから憧れたものだよ。僕もいつかはあれを履いて仕事したいな、ってね」。修業が終わった後、キングは初めてのBirkenstockを手に入れたと言います。

持っている中でも一番のお気に入りはKay。「もう30年以上Birkenstock履いているんだ。僕にとっては心地良さって大切なんだ。足はいたわってあげなくちゃならないと思う。人生でずっとその上に立っているわけなんだから」。 ちなみに、ゼルリングとはジルト島の古い方言であり、この方言を話せる人は700人の島民だけだと言います。ゼルリングホフとは「フリーセンホフ、フリースラント地方の農家」という意味です。

More BIRKENSTORIES