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Ramdane Touhami
ホームレスがどんなものかわかると怖いものなくなるよ。

ラムダン・トゥアミ

BIRKENSTORY #21

ラムダン・トゥアミ - 不良少年からアイディア豊富な起業家へ

「先生たちは俺のことをとてつもない可能性を秘めてるけどろくでなしだって言ってたよ」と語るのはラムダン・トゥアミ。彼は退学になり、家から追い出され、ホームレスになった経験があります。若い頃は退屈で仕方がなかったと言います。その退屈な人生に終止符を打ったのがTシャツの販売です。このマルチタレントな彼は現在、「Officine Universelle Buly」という世界中で知られるユニークな美容ビジネスグループを経営しています。Birkenstockには特別な思いがあるという彼。お話を聴かせてもらいました。

退屈を駆動力に

モロッコからの移民の息子として育った子供時代は、彼の人生に大きな影響を与えました。人里離れた、友達もそんなに作れない田舎暮らしは退屈極まりなかったと言います。ラムダンは学校での勉強には全く興味を示すことができませんでした。ろくでなしのレッテルを貼られ、ワルさばかりを繰り返す毎日。「学校って向いていなかったんだよ」。ある日、弾丸が入っていないピストルを学校に持ち込み、退学を強いられることになりました。

「Teuchiland(ハシーシの国)」のアイディア

そのエリアにある学校は全てラムダン・トゥアミを受け入れなくなり、唯一残った選択肢は寄宿舎学校。「すごく面白かったよ。女子400人で男子はたった15人。その寄宿学校時代に、若い人の間で流行していたハシ―シ(フランス語「Teuchi」)から彼の一番目のビジネスのアイディアが浮かんできました。Timberlandのロゴを「Teuchiland」のロゴに変えて、Tシャツを作ったのです。

Ramdane Touhami in Paris

成功から生まれたハングリー精神

このTシャツビジネスで信じられないような成功を勝ち取った彼は、毎週末フランス中を販売活動に飛び回り、時にはTシャツを月に2000枚も販売したこともあったそうです。「変な感じだった。1991年のことで、まだそんなに出回っていなかった携帯電話を手に入れてね。授業と授業の間に注文の電話がかかってきたものだよ」と笑いながら話してくれました。このビジネスで大儲けをした彼にまつわる、信じられないようなストーリーも教えてくれました。なんと誘拐事件。ある日、誘拐されて、持っていたお金を全部取られてしまった、と。「320,000フラン、今だと50,000ユーロだよ」。

学校からストリートへ

お金を取られた経験よりさらにひどい未来が彼を待ち受けていました。学校を辞めてしまったことが両親に知られてしまい、大口論の後、家から追い出されてしまったのです。行き着く先は、パリのストリートをうろうろするホームレスのスケートボード少年。

「当時考えてたことって、今晩どこで寝るのか、と何を食べるのか、本当にそれだけだった」と当時を振り返ります。すぐに覚えたルールは、「ホームレスになったら絶対地面に座りこまないこと。座ったらひどい目に遭う」。

A view of the Eifel Tower

黄金時代の幕開け

ラムダンは地面に座ることなく、一年後にビジネスを再開しました。友人と一緒にKing Sizeというスケーターのための衣類やスケートボードのブランドを始めたのです。それに続き、レストラン、コンセプトストア、ストリートウェアブランド、などなど数多くのプロジェクトが次から次へと生まれました。

それ以来ラムダンのアイディア熱は燃え上がり続けています。しかもそれぞれのアイディアは千変万化しながら。そのアイディアの中でも現在大きく成功しているのは、19世紀の薬局スタイルの高級自然化粧品のブティックです。この「Officine Universelle Buly」はパリ、香港、サンフランシスコ、京都、ロンドン、東京、ソウル、コペンハーゲン、台北、大阪にネットワークを広げています。

Officine Universelle Bulyのお店に足を踏み入れると、別世界に入ったような錯覚に襲われます。最高級の石けん、ローション、クリームに取り囲まれ、忘れ去った昔の世界に没入するショッピング体験。「Officine」では現在約900種類の製品を取り扱っています。このブランドの特徴は、超高品質製品、美しい包装、そしてEau de la belle haleine(清らかな息吹の水)など、古めかしい製品名です。Offcine専属の書家ブルーノが、全ての製品にこんな古めかしい名前を手書きし、プレゼントには美しい文字でメッセージを添えてくれます。

Officine Universelle Buly
Officine Universelle Buly products
Officine Universelle Buly writing

妥協なし

アロマキャンドル「Campagne d’Italie」、歯磨き粉「Opiat dentaire」、日本製の手作りの櫛など、彼の取り扱う製品は高いレベルの品質基準をクリアしていなければなりません。「妥協?何のために?妥協して誰かを幸せにできるの?全く理解できないよ」と確信をもって言う彼。そんな彼の姿勢をはっきりと感じ取ることができる製品が「Eau triple」です。この世界初の水をベースとした香水は何か月間も試行錯誤を繰り返し完成した製品です。

一秒で何万ものアイディア

ラムダンのビジネススタイルは独裁的。ロゴ、デザイン、包装、店のインテイリア、それどころか店員の服装から包装の仕方まで全てを決定するのはラムダンです。人の意見など聞きません。苦労させられているとはいえ、彼のスタッフはラムダンの溢れ出るようなアイディアと、短気な性格、完璧主義を理解している人たちです。彼らはラムダンの良いものをより良くする、という哲学を信じ、彼が提示するチャレンジに日々挑んでいます。

An employee preparing products at Officine Universelle Buly

サンダル依存症?

彼が初めてBirkenstockを目にしたのは1998年、ニューヨークでのことでした。初めは嫌だったと言います。「まず履き始めるでしょ。そうすると足にぴったりになってきて気持ちよくなってくる。そうなるともう依存症になっちゃう。それが問題だよ」と笑います。40足もずらりと並ぶ彼のBirkenstockコレクション。最後に、パリの面白い話も。「パリにはBirkenstockを履いている人たちのコミュニティがあるんだ。お互いを見ると頷く感じ。面白いのは、理解できる仲間みたいな雰囲気だね。価値観が同じ人たちのコミュニティだ」。

Ramdane Touhami at home in Birkenstocks

詳しい情報は : https://www.buly1803.com をご覧ください。

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